Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちのもじ

血の文字

黒岩 涙香

Lesen Sie 血の文字 (ちのもじ) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 44.021 Zeichen · 87 Bildschirme

Aozora Bunko

第九回(詰らぬ事)

者と認められて二重の恥を晒す理なれば、我身に罪は無しとは云え、孰れとも免れぬ場合、潔よく伏罪し苦しみを短かくするに如くなしと無念を呑て断念めし者ならぬか、余が斯く考え廻すうちに目科は又問を発して「だが藻西は何時頃に帰て来ました倉「十二時過る頃でした目「何故其様に遅かッたでしょう倉「はい私しも少し遅過ると思いましたから問いましたが或珈琲店へ寄り麦酒を飲で居たと云いました目「帰ッた時は何の様な様子でした倉「少し不機嫌では有ましたが、夫は尤もの次第です目「着物は何の様なのを被て居ました倉「昨日捕えられた時と同一の着物でした目「夫にしても彼の様子か顔附に何か変ッた所は有りませんでしたか倉「少しも有りませんでした」

第九回(詰らぬ事)

余は初めより目科の背後に立てる故、気を落着けて充分に倉子の顔色を眺むるを得、少しの様子をも見落さじと勉めたるに、倉子が幾度も泣出さんとし殆ど其涙を制し兼る如き悲みの奥底に何処と無く微に喜びの気を包むに似たる心地せらるゝにぞ、若しもや目科夫人の言いし如く此女に罪あるに非ざるやと疑う念を起しはじめ、幾度か自ら抑えて又幾度か自ら疑い、終に目科の誡めを打忘れて横合より口を出せり余「ですが内儀、老人の殺された