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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちのもじ

血の文字

黒岩 涙香

Lesen Sie 血の文字 (ちのもじ) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 44.021 Zeichen · 87 Bildschirme

Aozora Bunko

気に成たのです藻西の外には誰も其老人を殺して利益を得る者は一人も無いと云うたでは有りませんか、若し盗坊ならば知らぬ事、老人を殺した奴が何一品盗まずに立去たと云う所を見れば盗坊で有りません愈々藻西に限ります藻西の外に其様な事をする者の有う筈が有ません、妻が必ず彼れに吹込み此罪を犯せたのです」と女の口には珍きほど道理を推して述べ来る、其言葉に順序も有り転末も有り、目科も是に感心せしか「成るほど」とて嘆息せり、余も感心せざるにあらねど余は何分にも今まで心に集めたる彼れが無罪の廉々を忘れ兼れば「では何ですか、藻西太郎は伯父を殺して仕舞た後で故々自分の名前を書附けて置て行く程の馬鹿者ですか」唯此一点が藻西の無罪を指示す最も明かなる証拠にして又最も強き箇条なれば是には目科の細君も必ず怯みて閉口するならんと思いしに、細君は少しも怯まず却ッて余の問を怪む如くに「おや自分の名前を書附たから夫で馬鹿だと仰有るのですか、私しは馬鹿には迚も出来ぬ所だろうと思いますよ余「とは又何故です細「何故とて貴方、若し其名前を書附けずに行て仕舞ば一も二も無く自分が疑われるに極ッて居ます、疑いを避けるには大胆に自分の名前を書附ける