Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ひょうしゃくかんにんき

評釈勘忍記

山本 周五郎

Lesen Sie 評釈勘忍記 (ひょうしゃくかんにんき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.889 Zeichen · 36 Bildschirme

Aozora Bunko

「この稽古が年齢や妻子に関係があるのかね」

「考えてみて下さい、この髭を生やした、鬢の毛に白いもののみえる男が七八つの腕白みたいにえっさえっさと木登りをやる、――否え勘弁して下さい、私は構わないとしても妻や子供が可哀そうですから、どうか私の妻子に泣きをみせないで下さい、妻や子供を憐れんでやって下さい、お願いです」

千蔵は彼を退らせてやはり組下の吉木多左衛門を呼んだ。これはむやみに快活なまだ若い明けっぴろげた男だったが、話を聞くなり「本当ですか」と膝を乗出した。顔が活気だちぺろりと舌なめずりをして、恐ろしく張切ったうえ声をひそめた、「本当にお許しが出るんですか、まさか騙すんじゃないでしょうな」

「役目のことで騙すなんという訳はない、然し、――」千蔵はちょっと不安になった、乗気になって呉れたのは有難いが、どうもあんまり乗気になり過ぎるようである、これ迄がこれ迄だからこれ迄の手とは違う手を打つかも知れないと思った、「然しまさか感違いをしているのではないだろうな、稽古というのは木登りのことなのだが」

「ええ感違いなんかしやあしません木登りです、手と足を使って樹へ攀登るあれでしょう、わかっていますよ、ちょうどこれからしゅんに向うときですから申し分がありません、早速やります」