Japanische Klassiker mit Furigana
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ひょうしゃくかんにんき
評釈勘忍記
山本 周五郎
Lesen Sie 評釈勘忍記 (ひょうしゃくかんにんき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.889 Zeichen · 36 Bildschirme
が、いやおれが、ええ癇癪が起こる、ばかばかしい」紋太夫は手の甲で額を撫でながら、「今日はもうやめだ、また明日来い」
こう云ってさっさと立っていってしまった。
千蔵は明くる日また伯父を訪ねた。――だいたいこんど彼が国詰になって来たのは、庄司の家名を継いで三十人組の組がしらに任ぜられたためである、庄司は母方の遠縁に当る姓で、二代まえに絶縁していたのを、こんど再興することになって彼が選ばれた、そしてまた同じ遠縁のうち宇野又右衛門の二女かなを妻に迎える話も定っていたのである。――三十人組というのは藩主側近の衛士で、江戸と国許に六十六人ずつ二組になっており、水練、木登り、早道などという特殊の技能者が集めてある、本来が戦場非常のばあいに備えた部署で、泰平には余り使いどころのない役だったが、それが却って「側近の衛士」という虚名と結び着いて、傍若無人、横着僭上、高慢不遜の気風を唆るようになり、現在ではちょっと手に負えない存在になっていた。それなら廃止すればよさそうなものだが、元亀天正の頃からの由緒ある職制だし、一つには藩主の意見で、「悪童的存在も武家気風の支柱として有るほうがよい」