Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
けれどもケメトスには、お祖父さんの言ったことがよくわかりませんでした。ただ、自分の生まれた時に星が流れたということだけが、はっきり頭にはいりました。そしてそのことを考えると、何だか嬉しいような力強いような気がしました。
それから彼は、晩になるとよく星を眺めました。ことに、屋根の上にあがって、林檎やなんかをかじりながら、星を見るのが愉快でした。ぴかっと光って長い尾を引いて、空の奥へ消えてゆく流れ星を見つけると、喜んで飛び上がりました。
「自分もあんなに空が飛べたら……」と彼は考えました。
しかし空を飛ぶのは容易なことではありませんでした。それでケメトスは、高い所へ飛び上がったり飛び下りたりして、せめてもの心やりをしたいと思いました。飛び上がる方はむずかしいけれど、飛び下りる方はさほどでもありませんでした。
ケメトスは一生懸命になって、高い所から飛び下りる練習をいたしました。野山を駆け廻ったり、木によじ登ったり、いたずらばかりしていたものですから、大変身軽になっていました。一年もたつうちには、ちょっとした呼吸でもって、屋根や木の枝やその他の高い所から、わけなく飛び下りられるようになりました。