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Japanische Klassiker mit Furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme

Aozora Bunko

それを見て四方から、雷のような喝采のどよめきが起こりました。塔の上から眺めると、一面に茫とした星明りでした。大河の流れがえんえんと続いており、所々に森がこんもりと茂り、宮殿からずっと都の町が屋根並を揃え、その間々は、見渡す限り見物人で埋まっていました。

ケメトスは、空の星に向かって最後にも一度心で祈り、それから、右手の炬火を三度輪に振って、飛び下りる合図をしました。どっと歓呼の声が響いて、あとはしいんと静まり返りました。ケメトスは右手に高く炬火かざしながら、大河の深い淵へ向かって力いっぱい飛びました。

人々は息を凝らして、塔から離れたケメトスを見つめました。ところがケメトスの体は、塔の下のもうせんの上へ落ちて来ないで、あたかも羽が生えて飛ぶように、すっと空を掠めて、炬火の光を長く尾に引きながら、程離れた大河の淵へ落ちこんで、そのまま見えなくなってしまいました。あまりに見事なのとあまりに意外なのとで、人々はしばらく茫然としていました。

やがてその驚きが静まると、新たな騒ぎが起こりました。王様の命令によって、人々は急いで舟を河に出して、ケメトスが陥った淵を探し始めました。