Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
りっぱなみなりの紳士らしい人……というきりです。婆さんはぼんやりしていて、顔もよく覚えていないんです。何だか気味がわるくて、困ってしまいました。お母さんは心配しはじめました。マリイを誘惑するためじゃないかと思いました。ほかに誰も心あたりがないので、トニイをうたがいました。もう花売りにでてはいけないといいました。もしトニイがそのお金にかんけいがなくて、りっぱな人だったら、こちらにたずねてくるはずだといいました。それでマリイは、トニイが来てくれるのを待っていたのです。
「ねえ、あんたは何のかんけいもないんでしょう。だいいち、そんなにお金をもってるわけがないんだもの……」
マリイは戸棚から紙包みをとりだして、そこにひろげました。金貨や銀貨がたくさんはいっていました。
トニイは腕をくんで考えこみました。それから、金貨や銀貨をつかみとって、それを打ち合わしてみました。
「にせもんじゃない。ほんとのお金だね」
「そうでしょう。かまやしないわね、使ったって……。神さまが下さったと思やいいわ。これだけお金があれば、りっぱな店が出せるわね。二人で話してたでしょう、りっぱな美しい店をだしたいって……。