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Japanische Klassiker mit Furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme

Aozora Bunko

やがて、戸が開かれて、四五人の男が出てきました。

「どうだ」

「上首尾だ」

低い声でそれだけささやきあい、そしてみんな、自動車のそばにやってきて、扉をあけ、箱の上の毛布をとりのけました。

トニイは度胸をきめました。目がさめたばかりのようなふうをして、起きあがってのびをしました。

男たちはどよめきました。一人はトニイにピストルをさしつけました。

トニイは目をこすりながら、自動車から出てきて、あたりを見まわし、奇術の紳士に目をとめ、うれしそうに走りよりました。

「なあんだ、絵はがき屋の小僧か。どうしてこんなところにいたんだ」

「ああおじさん、助けておくれよ。誰かへんな奴が、僕をつけねらってるんだよ。一生けんめい逃げだして、海岸のところに自動車があったから、その中にかくれているうちに、眠っちゃったんだけれど、ここまで追っかけてくるかも知れない。ねえおじさん、助けておくれよ。おじさんなら大丈夫だ。もうおじさんをはなさないよ。そいつが来たら追っぱらっておくれよ」

そしてトニイは紳士の胸にしがみつきました。

みんなあたりを見まわしました。

「どんな奴だい?」と紳士はたずねました。