Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
いいかね、命がおしかったら、そのままじっとしているのだよ。
読みおわっても、あまりのこわさに、しばらくはものを考える力もなく、ただぼんやりしていましたが、やがて心が静まるにつれて、なんともいえぬきみの悪いうたがいが起こってきました。
「いったい、これはどういうわけなんだろう。なぜ、じっとしていなければならないのだろう。きっと、じっとしていられないほど、みょうなことが起こるのにちがいない。ああ、どんなおそろしいことが起こるのかしら。……それにしても、この手紙は、どこから落ちてきたんだろう。天井には、そんなすきなんかないのだし、窓はしめきってあるのだし……。」
考えながら、ふと気がつきますと、どこからか、部屋の中へ、つめたい風がスウッと吹きこんでくるような感じがしました。
「おや、窓があいていたのかしら。」
思わずその窓のほうへ目をむけましたが、そして、あの庭に面した窓の、厚いカーテンをひと目見たかと思うと、不二夫君のかわいらしい目が、とびだすばかり、いっぱいにみひらかれ、顔が今にも泣きだしそうにゆがみました。
おお、ごらんなさい。その窓のカーテンの合わせめから、ピストルのつつ口が、じっとこちらをねらって、つきだされているではありませんか。