Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
「ああ、うれしい。とうとう朝になった。でも、賊は客間のものを、根こそぎ持っていったにちがいないが、ああ、ほんとうに、ぼくが子どもで、どうにもできなかったのがざんねんだ。」
不二夫君は、ざんねんはざんねんでしたけれど、それでも、ホッとした気持ちで、れいのカーテンのほうを見ますと、ああ、なんという執念ぶかい、ずうずうしいやつでしょう。あいつは、まだじっと立っているのです。ピストルをかまえて、カーテンの下から長ぐつの足を見せて、だまりこくって、立っているのです。
それを見ますと、不二夫君はぞっとして、また首を毛布の中へちぢめてしまいました。
いったい、この怪人物は何をしようとしているのでしょう。となりの客間をガタガタいわせていた同類たちは、とっくに立ちさってしまったのに、こいつだけが、なんのためにいつまでも居残っているのでしょう。
外はだんだん明かるくなってきたらしく、カーテンの上のすきまから、ほの白い光がさしこんできました。でも、カーテンの織り物が厚いのと窓の外に木がしげっていますので、賊の影がすいて見えるほどではありません。カーテンのひだのふくらみで、それとわかるばかりです。