Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
二十分ほども走りますと、船は一つのみさきをまわって、すっかり入り海の外へ出てしまいました。
「あ、あれだ、あれだ、ねえ、きみ、あの島が鬼ガ島なんだろう。」
不二夫君がまっさきに見つけて、漁師のじいさんにたずねました。
「そうじゃ、ぼっちゃん。あれが鬼ガ島だよ。」
「やあ、そっくりだね。鬼の面を海にうかしたようだって、ほんとうだね。あれが角、あれが鼻、あれが口、あ、口からきばが出てらあ。」
不二夫君は、むちゅうになってさけぶのでした。
「なるほど鬼の面だね。こりゃふしぎだ。」
宮瀬氏も、手をひたいにあてて、はるかの島をながめながら、感じいったようにいいました。
いかにも、それはきみょうな、ものすごい形の島でした。島の上には少し青い森も見えますが、大部分は、かどばった灰色の岩でできていて、その岩がさまざまの形をして、にょきにょきとそばだっていますので、全体がなんとなく鬼の面のように見えるのです。鬼の面を空にむけて、海にうかべたように見えるのです。
「やあ、波がひどくなってきた。」
不二夫君が、船の中に立って、ふらふらしながらさけびました。入り海を出たものですから、にわかに波が高くなったのです。