Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
そして、今はもう、ふたりのひざのあたりまで、水面が高くなってきました。その早さはおどろくばかりです。
「不二夫君、わかったよ。わかったよ。これは海の水なんだ。海が満ち潮になって、岩のすきまから流れこんできたのだよ。」
そんな中でも、小林君は頭をはたらかせていたのです。そして、このおびただしい水が、どこからはいってきたかということを、さとったのです。
小林君の考えたとおり、それは海の水でした。海には潮の満ちひきということがあって、満ち潮のときには、水面がずっと高くなるのです。その高くなった海の水が、どこか遠くの岩のすきまから、ドッと流れこんできたのです。
こんなにはげしく流れこんでくるのですから、ここはほら穴の中でも海面よりはずっと低い場所にちがいありません。低いといっても、いったいどのくらい低いのでしょう。もし二メートル、三メートルもひくいのだとしますと、いまに、水は、このほら穴の天井まで、いっぱいになってしまうはずです。
今はまだ、ひざまでしかありませんけれど、やがてその水面が、ももから腰、腰から腹、腹から胸と、だんだん高くなって、しまいには立っているわけにはいかず、この墨のようなくらやみの中で、ふたりは泳がなければならなくなるのではありますまいか。