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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうしゅうのしじん よさぶそん

郷愁の詩人 与謝蕪村

萩原 朔太郎

Lesen Sie 郷愁の詩人 与謝蕪村 (きょうしゅうのしじん よさぶそん) von 萩原 朔太郎 (はぎわらさくたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.038 Zeichen · 78 Bildschirme

Aozora Bunko

麦秋や何におどろく屋根の鶏

更衣野路の人はつかに白し

島崎藤村氏の名詩「千曲川旅情の歌」と、どこか共通した詩情であって、もっと感覚的の要素を多分に持っている。

麦秋や何におどろく屋根の鶏

農家の屋根の上に飛びあがって、けたたましく啼いてる鶏は、何に驚いたのであろう。その屋根の上から、刈入時の田舎の自然が、眺望を越えて遠くひろがっているのである。空には秋のような日が照り渡って、地上には麦が実り、大鎌や小鎌を持った農夫たちが、至るところの畑の中で、戦争のように忙がしく働いている。そして畔道には、麦を積んだ車が通り、後から後からと、列を作って行くのである。――こうした刈入時の田舎の自然と、収穫に忙しい労働の人生とが、屋根の上に飛びあがった一羽の鶏の主観の影に、茫洋として意味深く展開されているのである。

更衣野路の人はつかに白し

春着を脱いで夏の薄物にかえる更衣の頃は、新緑初夏の候であって、ロマンチックな旅情をそそる季節である。そうした初夏の野道に、遠く点々とした行路の人の姿を見るのは、とりわけ心の旅愁を呼びおこして、何かの縹渺たるあこがれを感じさせる。「眺望」というこの句の題が、またよくそうした情愁を表象しており、如何にも詩情に富んだ俳句である。