Japanische Klassiker mit Furigana
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つげびと
野菊の墓
伊藤 左千夫
Lesen Sie 野菊の墓 (つげびと) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.955 Zeichen · 71 Bildschirme
「うむ、いますこし勉強するにはそりゃもちろん東京へくるほうが得策だ、位置を望まないというならば、どうとかなるだろう、しかしきみたちのように、まにあわせの学問をした人はみなこまってるらしい、いますこし勉強するのはもっとも必要だね」
糟谷はがらにないおじょうずをいったり、自分ながらひや汗のでるような、軽薄なものいいをしたりして、なにぶん頼むを数十ぺんくり返して辞した。
「これでも高等官かい」
糟谷は自分で自分をあなどって、時重博士の門をかえりみた。なに時重さんくらいと思ったときもあったに、いまは時重と自分とのあいだに、よほどな距離があることを思わないわけにいかなかった。妻子を振り捨てて、奮然学問のしなおしをやってみようかしら、そんならばたしかに人をおどろかすにたるな。やってみようか、おもしろいな奮然やってみようか。ふたりの子どもを妻のやつが連れて三里塚へいってくれると都合がえいが、承知しないかな。独身になっていま一度学問がやってみたいなあ。子どもはひとりだけだなあ。ひとりのほうは妻がつれていくにきまってる。いちばん奮然としてやってみようかな。
糟谷はくるしまぎれに、そんな考えをおこしてみたものの、それも長くはつづかず、すぐまたぐったりとなって、時重博士がいってくれた「どうとかなるだろう」