Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
「進さん、あんたもいらっしゃいよ。ひとりでいると、くさるわよ。」
答えはなかった。
その翌日、指定された午後三時を、少しは待つつもりで五分前にたずねてゆくと、あらかじめ面会の申入れをしてあったためか、床次女医は自身出てきて安江をむかえた。白いうわっぱりもぬいだ普段着の姿である。診察室はひっそりとしていた。
「お忙しいところをどうも。」
安江が頭をさげると、
「いいえ、おまちしていましたの。もうきょうはおしまいですから。どうぞごゆっくり。」
そして先に立って安江を私室に案内した。三十五六か、もしかしたら四十を少しは出ているかもしれないと思われるのに、若い女のように均斉のとれたからだに洋服がぴったりしている。へやも洋室だった。そこの長いすに彼女はじぶんからさきに姿勢をくずしてかけ、
「失礼しますわ。あなたもおらくになすってね。――何しろ朝っからの緊張がやっとこの部屋へきて、はじめてほぐされる習慣だものですから、どうも、この部屋じゃあ私、ちゃんとしてられないんですよ。これでも診察室ではなかなか、ぴちっとしてるんですがね。」
十年の知己のように話しかけられたことで安江は初対面のあいさつもぬきに、