Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうでしょうね。人のいのちをあずかっていらっしゃるんですもの――」

すると床次女医氏は、はっはっとかったつに笑い、

「あずかってもいますが、にぎりつぶしてもいるんですよ。毎日毎日。」

安江は誘いこまれるような気安さを覚え、すぐきり出した。

「あのう、さっそくで、よろしゅうございましょうか。」

床次女医は安江の目的を百も承知のような笑顔で、

「ええ、どうぞ。私の知ってることなら何でも話しますよ。小説のネタなんでしょ。」

意表に出られて二の句に迷う安江にかまわず、すっかりそう思いこんでいるらしい様子で床次女医はつづける。

「――まったく、いろんなケースがありますよ。こういう時代ですから、産児制限も大っぴらになったのはいいんですがね、それに乗っかって、こいつめ! と思うようなのがあるんですよ。とにかくおかっぱの高校生が堂々とやってくるんですもの。中には可愛らしいのもありますがね、せっぷんされたから妊娠してるかどうかみてくれなんて。かと思うと、二三日前でしたかしら。十九だっていう女の子がきましてね、私がいろいろ聞くのをいやがって、たんかをきってとび出したのがいましたわ。