Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
「そいつぁうまくないよ浜ちゃん。これは、やっぱり一おうお安さんに相談するのが道じゃないかね。いいにくかったら、わしがいってやるがね。」
「いやだ、あのおばさん、めんどくさいんだもん。」
投げすてるように浜子はいう。
「めんどくさい! そんなことあるもんか。あれは出来た人だよ。」
「いやだ。そのものわかりのいいような顔されるのが、しゃくなのよ。」
「えらい鼻いきだね。じゃあ、お安さんは全然知らんのかね。」
「もう知ってるかもしれないわ。おねえさんにだけはいっといたからさ。」
「ほう。じゃあ、その、なにかね。めんどくさいというわけは、あれかね。」
「あれって、何よ。」
「文吉さんの、あれかね。」
「いやだア どうだっていいじゃないのそんなこと。」
さすがの浜子も赤くなった。その赤くなったことで、兵六さんは、これはてっきり文吉が相手だと察した。そうだとすればなおのこと、浜子ひとりのいい分をとおさせるわけにはいかぬと思う。音枝をはじまりに、冬太郎、夏樹と、よい子持ちらしい形はとっているが、栗本夫婦には直接自分の血を分けた子供というものがないのだ。それは人生にとってどれほどさびしいことかと六十の兵六さんは思う。