Japanische Klassiker mit Furigana
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あおべかにっき
青べか日記
山本 周五郎
Lesen Sie 青べか日記 (あおべかにっき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.334 Zeichen · 76 Bildschirme
〔二八〕
大野貝を煮て喰べた。推敲十八枚した。今日は潮干客で賑わった。下らないことで予は大変に亢奮している。予は自らひどく蔑んでいる、二五八九・四・二八の清水三十六は愚かな貪欲家である。人々は渠の面に唾をかけて通るがよい。今は午前二時だ。麦酒を呑んで寝る。明日は又良き日があるだろう。生活を革めよう。本当の為事をしよう。今は何が来ても恐れない。予は挫けはしない。石が予を圧し拉いだら、その石をも予は養分に摂取するだろう。清水三十六はそう云う植物の一種だ。よき眠りがあるように。静夜。いい凪だ。地の上に恵みあれ。(四、二八)
推敲終った。石井信次から来信、十二日に来ると、それまで浦安にいるかどうか分らない。高梨へ行って晩飯を馳走になった、「筍飯」であった。一日寒かった。今日は天長節であった。(二九)
春冷ゆる雨に玄米洗ひけり
飢えて寝る五尺男や春寒く〔二九〕
五百円ばかり入った。今日昼間高梨家の本家へ行って所蔵の書画を見た。之は別に精しく記すだろう。心は平安である。僅かな金が入った為に、こうも心持が違うかと思うと笑止になる。寝よう。(三〇)
東京へ行った。木挽町主人が悦しそうに「三十六、もう玄米を喰べなくとも宜いとさ」