Japanische Klassiker mit Furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Lesen Sie 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.271 Zeichen · 263 Bildschirme
但し他人のいる時は決して近寄らず、重蔵一人の時を窺って忍んで来る。其都度に重蔵は自分の握飯を分って、※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)に仕事を手伝わせていた。が、或時これを見付けた者が有って、重蔵は山※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)を友としているという噂が忽ち拡がった。角川家でも大に心配して、其以来彼を山小屋へ遣らぬ事とした。
それから又二三年過ぎた。其間別に変った事も無かったが、一旦山※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)と親しんだという風説が、甚だ此の青年に禍して、彼は附近の人々から爪弾きされた。若い者の寄合にも重蔵一人は殆ど除外となって了った。随って彼の性質も愈よ僻んで来て、仕事を怠ける、喧嘩をする、酒を飲む、甲から乙へと堕落して、果は第二の親とも云うべき角川一家の人々からも見放される様になった。
が、其間に於て独り重蔵に同情した女があった。即ち彼のお杉である。お杉は此の駅尽頭の蕎麦屋の娘で、飛騨小町と謳われる程の美人であったが、何ういう訳か不思議に縁遠いので、三十に近いまで独身で過した。