Clásicos japoneses con furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lee 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N1. Toca una palabra para ver el significado.
N1 · avanzado · kanji y kana modernos · 371.916 caracteres · 744 pantallas
大魏皇帝曹丕の太子、曹叡の英才は、近ごろ魏のうわさになっている。
太子はまだ十五歳だった。
母は、甄氏の女である。傾国の美人であるといわれて、初め袁紹の二男袁煕の夫人となったがそれを攻め破ったときから、曹丕の室に入り、後、太子曹叡を生んだのであった。だが、曹叡にも、一面の薄幸はつきまとった。母の甄氏の寵はようやく褪せて、郭貴妃に父曹丕の愛が移って行ったためである。
郭貴妃は、広宗の郭永の女で、その容色は、魏の国中にもあるまいといわれていた。で、世の人が、女中の王なりと称えたので、魏宮に入れられてからは、
「女王郭貴妃」と、尊称されていた。
しかし心は容顔の如く美しくない。甄皇后を除くため、張韜という廷臣と謀って、桐の木の人形に、魏帝の生年月日を書き、また何年何月地に埋むと、呪文を記して、わざと曹丕の眼にふれる所へ捨てた。
曹丕はその佞を観破することができないで、とうとう甄氏皇后を廃してしまったのである。
で――太子曹叡は、この郭女王に幼少から養われて、苦労もしてきたが、性は至極快活で、少しもべそべそしていない。とりわけ弓馬には天才的なひらめきがあった。