Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

Lee 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N1. Toca una palabra para ver el significado.

N1 · avanzado · kanji y kana modernos · 371.916 caracteres · 744 pantallas

Aozora Bunko

三

五百の兵は、三分の一に討ちへらされていた。それでもその中に黄忠の顔が見えた。趙雲は黄忠の身を抱えんばかり鞍を寄せて、

「お迎えにきた。もう安心されい」と一散に走りだした。

黄忠はなお振り向いてばかりいて、部下の張著が見えないと嘆いた。趙雲はこれを聞くとまた取って返し、べつな囲みからさらに張著を救い出して走りだした。

曹操は高きに登って、その日の戦況を見ていたが、大いに愕いて、

「あれは常山の趙子龍であろう。子龍以外にあんな戦いぶりをする者はない。軽々しく前に立つな」と、急に、陣鼓を打たせて、味方の大衆に、無用の命をすてるなかれと戒めた。

三

たち騒ぐ味方をまとめて、曹操は漢水のこなたに、陣容を革めた。彼自身、陣頭に出た。そして、散々な部下の敗北を、自身の采配によって、取り返そうとするものらしく見えた。

すでに首尾よく黄忠や張著を救いだして、わが城砦へ帰っていた趙雲は、互いの無事をよろこび、きょうの戦捷を賀して、

「思えば、危うい一戦だった」と、祝杯の用意を命じていた。

ところへ、後詰の張翼が、馬煙を捲いて逃げ帰ってきた。それはいいが、その同勢のあわて方といったらない。