Clásicos japoneses con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lee 三国志(五) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N1. Toca una palabra para ver el significado.
N1 · avanzado · kanji y kana modernos · 325.249 caracteres · 653 pantallas
と、哀願した。
すると、徐庶は、
「それはそっちの云うことでしょう。魏軍の側に立っていえば、呉の民は救われるか知らぬが、あなたをここで見のがせば、味方八十三万の人馬はことごとく焼き殺される。殲滅的な憂き目に遭う。――豈、これも憐れと見ずにはおられまいが」
「ううむ。……ここで君に見つかったのは天運だ。いずれともするがいい。もともと、自分がこれへ来たのは、一命すらない覚悟のうえだ。いざ、心のままに、殺すとも、曹操の前へひいて行くともいたせ」
「ああさすがは※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統先生」と徐庶は、その顔色も全身の構えも、平常の磊落な彼にかえって、
「もう、ご心配は無用」と、微笑した。そして、「実を申せば、以前、それがしは新野において、劉皇叔と主従のちぎりを結び、その折うけたご厚恩は今もって忘れ難く、身は曹操の陣へおいても、朝暮、胸に銘記いたしておる。――ただこれ一人の老母を曹操にとらわれたため、やむなくその麾下に留まっていたものの、今はその老母も相果ててこの世にはおりません。……が皇叔とお別れの折、たとえ曹操のもとへ去るとも、一生のあいだ、他人の為には、決して計を謀らずと、かたくお約束いたしてきた。