Clásicos japoneses con furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lee 三国志(五) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N1. Toca una palabra para ver el significado.
N1 · avanzado · kanji y kana modernos · 325.249 caracteres · 653 pantallas
二
いきなり馳け寄りざま、臂を伸ばして、孔明の肩を引っつかんだ。そして、大声に、
「すでに周都督を、気をもて殺しながら、口を拭いて、自らその喪を弔うと称し、呉へ来るなどは、呉人を盲にした不敵な曲者、呉にも眼あきはいるぞ」
と、片手に剣を抜いて、あわや孔明を刺そうとした。
別れて十歩ほど、そこを去りかけた魯粛も、この声に仰天して、
「何をするかっ、無礼者」と、馳けもどるなり浪人の腕をつかんで振り飛ばした。
すると浪人は、自身ひょいと飛びのいて、
「あははは、冗談です」
と、もう剣を鞘に収めていた。
見れば、背の低い、そして鼻の平たい、容貌といい風采といい、まことに人品のいやしげな男だった。
孔明は、にこと笑って、
「やあ、誰かと思うたら、統ではないか」
と、親しげに寄って、その肩を打ち叩いた。
「なんだ、貴君か」
と、魯粛も気抜けしたり、ほっと胸をなでたりして、
「悪いお戯れをなさる。部下の血気者でも狼藉に及んだかと思って、ぎょッとしましたよ」
一笑して、彼はそのまま、城内へ帰って行った。
統、字は士元、襄陽名士のひとりで、孔明がまだ襄陽郊外の隆中に居住していた頃から、はやくも知識人たちの間には、