Clásicos japoneses con furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lee 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N1. Toca una palabra para ver el significado.
N1 · avanzado · kanji y kana modernos · 371.916 caracteres · 744 pantallas
かさねて、劉※が、
「西蜀四十一州だけですか。天下は見えませんか?」
すると、紫虚上人は、
「よけいなことを訊かいでもいいじゃろう。御身の知りたがって来たことだけに答えてやる。童子」
と、うしろにいた子供に命じて、紙と筆をとりよせ、一文を書いて、劉※へさずけた。
読んでみると、
左龍右鳳
飛入二西川一
鳳雛墜レ地
臥龍昇レ天
一得一失
天数如然
宜帰二正道一
勿レ喪二九泉一
「上人。……蜀は勝つでしょうか」
「定業のがれ難し、じゃよ」
「われわれ四将の気数運命はどうでしょう」
「定業の外ではあり得ない」
「というと?」
「それだけだよ」
「では、玄徳の軍は、蜀において成功しますか、それとも失敗しますか」
「一得一失。それに書いてあるのを見ないか。くどい。もう問うな」
眼をふさぐと、石みたいに、もう何を訊いても、返辞をしなかった。
劉※は、山を降りて、
「慎まねばいかん。どうも蜀にとって良い予言ではないようだ」
と、三将へ伝えると、張任はひどくおかしがって、
「いやはや、劉※は迷信家だ。山野の狂人の譫言をそれほどに尊重するなら、馬のいななきにも、狗の啼き声にも、いちいち進退を問わねばなるまい。