Clásicos japoneses con furigana
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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
Lee 三国志(七) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N1. Toca una palabra para ver el significado.
N1 · avanzado · kanji y kana modernos · 371.916 caracteres · 744 pantallas
「これこれ、お客様に何を戯れ口をたたいているか」
と、童子を叱り、慇懃、堂中へ迎えて、挨拶をほどこした。
老人は朱絹の衣をまとい、竹冠をかぶり、肥えたる耳に金環を垂れ、さながら達磨禅師のような風貌をしている。
礼おわり、座定まって、孔明の来意を聞くと、隠士は呵々と笑って、
「この老夫は、山野の世捨て人で、何も世の中の人へ尽すことはできないと思うていたところへ、丞相が駕をまげ給わんなど、望外のよろこび、いや畏れ多い次第です。どうぞその四泉の毒に斃れた傷病兵を、すぐこれへお運び下さい。お易いことです。老夫の力でお救いはできないが、天然自然の薬泉が近くにありますから」
孔明は大いに歓んで、すぐ扈従の者に命じ、王平、関索をして、全部の病人や傷害者を続々とこれへ運ばせた。
童子は、隠士と共に、力を協せて、人々を万安渓の一泉へ案内した。この薬泉に沐浴して、薤葉の葉を噛み、芸香の根を啜り、或いは、柏子の茶、松花の菜など喰べると、重き者も血色をよび返し、軽き者は、即座に爽快となって、歓語、谷に満ちた。
隠士はまた孔明に注意した。
「この洞界地方には、毒蛇や悪蝎がたいへんいますからお気をつけなさい。