Clásicos japoneses con furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lee 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 195.479 caracteres · 394 pantallas
「しかし私など若年で……」
「年など考えてはいけませんな。よいと思ったらなさるがよろしい」
「はい」とおとなしい返辞が聞こえた。またしばらく静かになった。
忠三には見当がつかなかった。
「塚をあばくっていうのだから、大泥棒かと思ったら、今度は歴史をあむんだそうだ。それじゃア二人とも学者なのかな? 紀州の叔父上って誰のことだろう?」
その時老人の声がした。
「勢力をおさえてもいけませんが、無理に進めてもいけませんな。自然自然に移るのを、徐々に進めてゆかなければ、当人どもはよいにしても、はたが迷惑いたしますよ。ご覧なさい明朝は潰れました。そうして清朝が起こりました。しかし支那の四百余州は、決してくらしよくはなりません。とうとう私など逃げて来ました。……少し部屋の中が籠ったようです。どれふすまでもあけましょう」
仰天したのは忠三である。たまるものかと這い出そうとした。とスルスルとふすまが開き、さっと灯し火がさしてきた。
「これこれ若者、逃げないでもよろしい。何か物でもほしいのか」
「どう致しまして、とんでもないことで」
忠三おずおず眼をあげたが、「まあどうだい、この部屋は!」