Clásicos japoneses con furigana
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あおいはらふじんのたいつり
垢石釣游記
佐藤 垢石
Lee 垢石釣游記 (あおいはらふじんのたいつり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 46.298 caracteres · 100 pantallas
だから、今年の夏は、大漁がなかったのである。
でも、鮎はどこから集まってきたものか、八月中旬から九月に入ってから、長岡温泉や稚児淵地先で大分釣れはじめた。この分で行くと、例年のように十月中旬まで狩野川のおいしい鮎が食べられるかも知れない。
ここで、秋の至味として特筆したいのは富士川の鮎である。このごろでは、山梨県の鰍沢地先の上流から、下流は静岡県の岩淵地先まで十数里の間、どこでも釣れる。一体富士川は、水源地方の山が深く雨が多いために、常に濁り勝ちで一年中釣に好条件を持つ日は幾日もないのである。一年を通じて、二十日も竿が出せれば上等の分であったのであるが、今年は山に雨が少かったためか、十数年振りに長い間清い水が流れた。随って鮎が大きく育った。
六月のはじめから、九月のこの頃まで、毎日釣れたのである。昨今では、小さい鮎でも二十匁位、大きいものは七十匁のものが鈎に掛ってくる。漁師の話をきくと、今年は百匁以上に育った鮎がいる。しかし、この大きな鮎は力が強いので、鈎に掛っても、綸を切って逃げてしまう。だから、大きな鮎は、からかわないことにしているのだというが、この大きな鮎を刺身にして食べれば、随分おいしいのである。