Clásicos japoneses con furigana
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すさのおのみこと
素戔嗚尊
Lee 素戔嗚尊 (すさのおのみこと) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 42.917 caracteres · 86 pantallas
が、夢はその間も、深い真夏の空の奥から、鳥の羽根が一すじ落ちるように、静に彼の上へ舞い下って来た。――
夢の中は薄暗かった。そうして大きな枯木が一本、彼の前に枝を伸していた。
そこへ一人の大男が、どこからともなく歩いて来た。顔ははっきり見えなかったが、柄に竜の飾のある高麗剣を佩いている事は、その竜の首が朦朧と金色に光っているせいか、一目にもすぐに見分けられた。
大男は腰の剣を抜くと、無造作にそれを鍔元まで、大木の根本へ突き通した。
素戔嗚はその非凡な膂力に、驚嘆しずにはいられなかった。すると誰か彼の耳に、
「あれは火雷命だ。」と、囁いてくれるものがあった。 大男は静に手を挙げて、彼に何か相図をした。それが彼には何となく、その高麗剣を抜けと云う相図のように感じられた。そうして急に夢が覚めた。
彼は茫然と身を起した。微風に動いている樅の梢には、すでに星が撒かれていた。周囲にも薄白い湖のほかは、熊笹の戦ぎや苔のが、かすかに動いている夕闇があった。彼は今見た夢を思い出しながら、そう云うあたりへ何気なく、懶い視線を漂わせた。
と、十歩と離れていない所に、夢の中のそれと変りのない、一本の枯木のあるのが見えた。