Clásicos japoneses con furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lee 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.
N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 160.770 caracteres · 322 pantallas
おとうさんは、ひらいたガラス窓にかけよって、まっ暗な庭を見まわしました。しかし、庭にはなにもいるようすがありません。
「おやっ。」
おとうさんは、そのとき、窓のしきいに、おそろしいかききずが、できているのに気がつきました。それは大きな、するどい五本のツメで、ぐっとひっかいたような、なまなましいあとでした。
「おい、戸田君、このきずを見たまえ。なんだか動物のツメのあとのようじゃないか。」
「そうですね。けさまで、こんなあとはついていませんでした。ひょっとしたら、ほんとうに、あやしいやつが、はいってきたのかもしれませんね。」
書生の戸田君も、顔色をかえていました。
「よし、庭へ出てみよう。足あとがあるだろう。きみ、懐中電灯をもってきたまえ。」
賢吉君は、さっきから、そこへようすを見にきていた、おかあさんにしがみついて、ふるえていました。おとうさんと戸田君は、部屋を出て、庭のほうへまわっていきました。
ふたりが庭におりて、懐中電灯でしらべてみますと、土のやわらかいところに、じつにぞっとするような怪物の足あとが、のこっていることがわかりました。それは、するどいツメのある巨大な動物の足あととしか、かんがえられないようなものでした。