Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Lee 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.

N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 160.770 caracteres · 322 pantallas

Aozora Bunko

そいつが、こわい顔で賢二君をにらみつけています。とても、にげられるものではありません。

それにしても、ここは、いったいどこでしょう。まだ東京を出はなれたとは思われません。さっき、にせ明智が「おやしろ」といったのをみると、この森は、なにかの神社を、とりかこんだ森なのでしょう。東京の町の中にも、こういう神社の森は、いくらもあるからです。

賢二君のおとうさんは、その社殿の縁がわにでも、おきざりにされるのでしょう。そんなに寒い気候ではありませんから、かぜをひくようなこともないでしょうが、賢二君は心配でたまりません。

そのときです。自動車のうしろの方で、なんだか、みょうなことが起こりました。

まっ暗なので、はっきりはわかりませんが、自動車のうしろの荷物を入れる場所の鉄板のふたが、そうっとひらいたようです。そして、その中から、小さな黒い人の姿が、あらわれました。黒いこびとです。そのこびとが、まず、自動車のうしろの車のところに、うずくまって、しばらく、なにかやっていたかとおもうと、スーッと空気のもれる音がして、タイヤが、ペチャンコになってしまいました。

こびとは、つぎには、もう一つのうしろの車、それから前の両方の車と、リスのようにチョコチョコと走りまわって、たちまち、四つの車のタイヤを、みんな、ペチャンコにしてしまい