Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 139.230 caracteres · 280 pantallas
七
それによると、宵から来たはずの寺本山平は、実は夜中過ぎにやって来て、したたかに飲んで寝てしまったが、
「万一、人に訊かれたら、宵のうちに来たと言え」
と半分脅かすように頼んで、お六に大枚一両もくれたというのです。
「八、それで何もかも判った。女二人は生き証人だから逃げ隠れしないように、町役人に預けて、大急ぎで車坂へ行こう」
「親分」
「明日なんて言っちゃいられない」
二人はお余乃とお六の始末をすると、そこから一と丁場の車坂へ駆け付けます。
七
四方屋の離屋、そこには浪人寺本山平が寝泊りしているはず。
「ちょいと、寺本さん、お顔を拝借したいことがありますが」
八五郎が猫撫声で戸を叩くと、
「誰だ、今頃。用事があるなら明日にせい」
少し機嫌の悪い声が中から応じます。
「そうおっしゃらずに、ちょいとですが、お願い申します」
「うるさい奴だな」
さっと内から開けた戸。と同時に、紫電闇を劈いて、八五郎の肩先へ――
「わッ、冗談じゃねエ」
尻餅をついて、辛くも逃れた八五郎の上へ、のしかかってもう一と太刀来るのを、
「御用ッ」
平次の手からサッと銭が飛びました。
「野郎、器用なことをッ」