Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
Lisez ある偃松の独白 (あるはいまつのどくはく) de 中村 清太郎 (なかむらせいたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 132 905 caractères · 262 écrans
八 わかれ
イヤまったく美しい!――では、やっぱり同じことかナ? ハハハハ……」
何にしても、彼が相当に俺の境涯を読み取ってくれた、と信じられるのは、実に大きな感激であり、それが当然だと思う一方、又大そう不思議な事のようにも、考えられる。彼はなお、俺や俺の周囲を通して、背後の、見えない大きな力を、もっとしっかり捉まえようと、気を励ましているらしい。そこが最も大事で、また最もむづかしいところなのだろう。
彼の感動と苦吟が、脈々と俺に伝わって来るのを感じて、俺はすっかり興奮に包まれてしまった。思えば彼の方でも、確かに初めから、一種の電波を発していたに相違ない。人間同士にしても、おそらく単に五感だけで、交渉し合っている訳ではなかろう。今では彼が、俺の「言葉」を、かなりよく解していることは、疑う余地がない。もはや俺は、自分の口不調法なんか、まるで苦にならない。俺は何だか世の中が、一段広くなったような気がして、愉快で愉快でたまらなくなった……。
八 わかれ
こうしている間に、時は飛ぶように経っていった。上層の山霧は、ようやく濃く昏く、づっしりと圧力を増して、この頃の天気ぐせで、あやにくや、今日もまた雨になった。