Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
かれらが実際には自分をどう扱ったか、――おのぶの姉を心中にまで追い詰めたのは、彼女の両親とぐうたらな男きょうだいであった。さぶは葛西に実家があり、祖父や父母やきょうだいがいる、けれども、そこにさぶの生きる場所はない。どういうことなんだ、これはどういうことなんだ、と栄二は心の中で誰にともなく問いかけた。
「どうした」と云う声がして、うしろへ近づいて来た者があった、「後悔でもしているのか」
赤鬼だな、と栄二は思ったが、返辞はしなかった。
「おまえどうしてあのくそ野郎を殴った」と松田は栄二の右側に立ったままできいた、「しゃばでなにか恨みがあったのか」
「あんたには関係のねえことです」
「そのせりふはもう聞いたぞ」と松田はどなり返し、ふっと大きな息を吐きだしてから、少し穏やかに云った、「――部屋の者の話では、あのくそ野郎のことを、おまえは女衒の六とかって呼んだそうだが、いったいそれはどういうことだ」
栄二は黙っていた。松田はどしんと足踏みをし、よくわからない言葉であくたいをついた。おれはきさまにあのくそ野郎を殴らせてやったんだぞ、あのおべっか野郎はうすぎたねえちくしょうで、あいつのつらを見るだけでも反吐が出そうになる、だからおめえに殴らせてやったんだ、と松田権蔵は云った。