Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
一の二
「うるせえな」と栄二が云った、「傘なんかいらねえって云ってるじゃねえか」
「だって二人ともびしょ濡れじゃないの、ねえ、これをさしてらっしゃいよ」
「さぶ」と栄二が云った、「駆けようぜ」
二人は小雨の中を走りだした。
「ばかねえ」と少女がどなった、「いいから二人とも濡れてらっしゃい、いくじなし」
栄二とさぶとは、そのとき同じ十五歳であった。少女のことは二人ともすぐに忘れてしまった。
一の二
二人が二十歳になった年の二月十五日。生れて初めて、いっしょに外へ酒を飲みに出た。酒が初めてなのではない、それまでにも祝い日などに、店で酒の出るときは盃に二つか三つは舐めたことがあった。けれども外へ出て、手銭で飲むようなことはなかった。半分は恐ろしくもあったが、主人の芳兵衛に禁じられていたからである。躯のかたまらないうちに酒を入れると骨がやわになる、はたちになるまでは飲むな、というのが口癖であった。
芳古堂は表具と経師とで、格も高く、手堅いので知られていた。先代からのきまったとくい先と、当代知名な五、六人の書家や絵師。老舗の骨董屋とか武家、大店などに限り、安い仕事はいっさい断わるというふうであった。