Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

九の四

「褒めてもらうほどのことじゃあねえさ」と栄二が云い返した、「けれども、さぶを鈍いやつだと云ったのは悪くちじゃあねえぜ」

「そんなことわかってるわよ、あんたとさぶちゃんの仲ですもの、あんたが悪い気持でそんなことを云う筈がないじゃないの」

「そんならなにを怒ってるんだ」

九の四

おのぶはまた、栄二の顔をまともにじっとみつめた。

「さぶちゃんが小舟町からなぜ暇を出されたか、あたし栄さんならすぐに思い当るとおもってたわ」

「のぶ公はどうなんだ」

「あたしはばかだからだめ」と云っておのぶはべそをかくような顔をした、「でもさぶちゃんの話す口裏から、およそのことは察しがついたわ、そう云えばあんたにも察しがつくでしょ、栄さん」

栄二は壁の一点をみつめたまま考えてい、口の中で「まさか」と呟いてから、おどろいたようにおのぶへ振り向いた。

「まさか、そんな」と彼は云った。

おのぶはゆっくり頷いた、「そうなのよ、本当のわけはそれなのよ」

「だってさぶは用心した筈だ、人に気づかれない用心ぐらいした筈じゃないか」

「五日ごとにどこかへでかければ、どんなに用心したって、人の眼につかずにはいないでしょ」