Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
「よしゃあがれ、おれに構うな」と低い声で叫ぶこともあった、「ほっといてくれ、おれは去年の暮に死んだも同然なんだ、どんなにおだてたってこの気持は変りゃあしねえ、うっちゃっといてくれ」
「へ、砂金掘りか、くだらねえ」と冷笑し、肩をすくめる、「――まじめに砂金を持って交換にいき、帰りに熊にやられて死んだ男は不運か、しかもなかまの二人は騙されたと思って、その男を呪いさえしたっていう、ちげえねえ、慥かにそいつは不運だろう、しかし、それがこのおれとなんのかかわりがある、冗談じゃあねえ、こっちは人間どうしのこった、金持が金の力で、目明しがお上の威光をかさに、なんの咎もねえ者を罪人にし、半殺しのめにあわせたんだぜ、――その男を殺した熊はけだものだが、こっちは現に江戸市中で、大手を振ってのさばってるんだ、あいつらに思い知らせてやらねえうちは、おらあ死んでも死にきれねえんだ」
栄二の眼から涙がこぼれ落ちる。彼は唇をひきむすんで嗚咽をこらえ、海のかなたへ眼をやりながら、そっと頭を左右に振る。あくまで青く澄んだ海の上を、大きな帆をあげた船が何十艘となく、房州のほうから品川のほうへと、群れをなしてすべっている。