Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

と医者が云った、「うちみはかなりあるようですが、ほかに骨の折れたところはないでしょう、あとでよく診なければ慥かなことはいえませんが」

「よかった、それはよかった」と云う岡安喜兵衛の声が聞えた、「石と石が支えあったんだな、知らせを聞いてとんで来たときにはもうだめかと思った」

「ぶしゅう、大丈夫か」と清七が覗き込んで声をかけた。

「あとであとで」と医者が慌てて制止した、「いまはなにも云うな、口をきかせてはいけないんだ、みんなもう部屋へ戻るがいいぞ」

「担いでゆく者がいるでしょう」

戸板を持って来い、吊台のように紐を掛けて、下に蒲団を敷いて、などと医者が指図をした。

栄二は口の中がじゃりじゃりするので、注意ぶかく頭を横にし、二度も三度も唾をした。そのたびごとに、するどい痛みが全身にひろがった。けれども、その痛みがどこから起こるのかもわからないし、口の中の砂はきれいにならなかった。骨折した脛はすぐに切開しないと、骨を継ぐことができなくなる。なるべく早く山城河岸の中島先生に使いを出してくれ、と医者が云い、岡安喜兵衛がそのことを下役に命じた。

――忘れないぜ、みんな、と栄二は心の中で叫んだ。