Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぶ
さぶ
山本 周五郎
Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans
十二の四
それでもとんでいった丸薪は、その杭に当って高い音をたてた。
「うめえもんだな」と清七が云った、「あの棒杭を覘ってやるのかい」
十二の四
そうだと答えながら、栄二は撞木杖を突き突きあるいていって、杭のまわりに落ちている丸薪を拾いあげた。四本はすぐにみつかったが、一本は遠くへはねとんだらしく、どうしてもみつけることができなかった。
「まだその杖がいるのかね」
「おかげでどんなに助かってるかわからない、こいつはなにより有難かったよ」そう云って栄二は杖を撫でた、「――おめえ、なにか用があるんじゃねえのか」
「うん、その――」清七はもじもじした、「ちょっと相談があるんだが、ぶしゅう、じゃあねえ栄さん立話は疲れるだろう」
「なに、もう慣れてるさ」
「じつはな」と云って清七はそら咳をし、耳たぶをいじった、「じつはその、今日、おとよのやつが来たんだ」
栄二はほの白い夜気をすかして、清七の顔を見まもった。
「知ってるな、おとよのこと」
「手鎖はこたえたからな」と栄二が云った、「それで、どうした」
「あいつ、松造と別れたって云うんだ、そしてから、おれといっしょになりてえって」
自分さえ望めば、この寄場から出ることができる。