Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

栄二はその言葉を噛みしめるようにしていて、やがて静かに頭を垂れた。

「人間どうしの問題では、いそいで始末しなければならない場合と、辛抱づよく機の熟するのを待つ場合とがある」と岡安は心のこもった口ぶりで云った、「こんどの場合はおまえが辛抱をきらせたので、もっこ部屋の掃除がいちおうできた、まだその時期ではなかったかもしれないが、ちょうどいい時期だったかもしれない、どちらであったかはもう少し経たないとわからないが、ともあれ、いちおう区切りのついたことは慥かだ」

そうだ、区切りはついたようだ、と栄二は思った。彼は誰をも巻き添えにせず、初めから終りまで一人でやった。岡安の手で役所へ曳かれ、奉行立会いのうえ同心たちに吟味されたが、小島良二郎や下役人たちのことはもちろん、賭博の事実についても沈黙を守りとおした。――同心たちは知っていたろうが、奉行その人はなにも気づいていなかったのだろう、喧嘩だという栄二の申したてに対して、その手段の無残さをひどく怒り、大牢へ送ることになるだろうときめつけた。吟味のまえに打合せがしてあったとみえ、同心たちは相手が二人であり、二人とも禁制の刃物を持っていたこと、栄二はただ一人のうえ、片足が不自由だったという条件を述べて、強く栄二を弁護した。