Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans
はなれの縁で左膳と与吉が額部をよせて、こうヒソヒソささやきあっている時に!
折りも折り。
庭をへだてた化物屋敷のおもや鈴川源十郎の居間では。
ぴったりと障子を閉めきって、あるじの源十郎とひとりの年増女が、これも何やら声を忍ばせて、しきりに話しこんでいる最中。
年増……とは誰?
と見れば。
めずらしくも、櫛まきお藤である。
「だからさ、お殿様、じれッたいねえ。何もクサクサ考えることはないじゃありませんか」
今までどこにもぐっていたのか、眼についてやつれて、そのかわり、散りかねる夕ざくらの凄美を増した櫛まきの姐御、ぽっと頬のあからんでいるのに気がつけば、ふたりのあいだにのみ干された茶碗酒がふたつ。
じまんの洗い髪――つげの横ぐし。
大きな眼を据え顔を傾けて、早口の伝法肌、膝をくずした姿も色めき、男を男と思わぬところ、例によって姐御一流の鉄火な調子……。
「そりゃアあたしもネ、なんて頼み甲斐のないお人だろうと、いまから思えば冷汗ものですけど、一時は殿様をお恨み申したこともありますのさ。でもね、すぎたことはすぎたこと。さらりと水に流してしまえば、そこは江戸ッ子同士のわかりも早く、ホホホ、こうしてあつかましく遊びにまいりましたよ」