Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans

Aozora Bunko

で……。

じっと湯殿の戸のそとに立って待ちぶせている――。

とは知らない弥生が、そそくさと着物を羽織って戸を開けた時だった。

「見たぞ!」

うわずった豆太郎の声である。

ドキン! としながらも、弥生は笑いにまぎらそうとした。

「なんだ! 豆ではないか……何を見たと申す?」

「見たぜ!」

豆太郎の顔が、ゆがみつつ寄ってくる。

「だから、何を見たと申すのだ?――どけ……そこをどけ!」

「いンや、どかねえ! エッヘッヘ、お前さんが女子だってエことをちゃんとみてとった以上、この豆太郎に、ちっとお願いがあるんでネ……」

弥生は、醜く光る豆太郎の眼におされて、思わずタタタ! 二あし、三あし湯殿のなかへ後戻りした。

ピシャリ! つづいてはいって来た豆太郎が、うしろ手に戸をとざしたのだ。

気ちがいのようにつかみかかってくる豆太郎を、弥生が必死に防いでいる時だった。

せまい湯殿の中のあらそいだから、身体の小さな豆太郎には都合がいい。その上弥生はすっかり女のこころもちに返ってしまって、ともすれば負かされ気味に、そこへねじふせられそうになる。

小熊のように肉置きのいい豆太郎が、煩悩のほのおに燃えたって襲ってくるのだ。