Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans

Aozora Bunko

せまい茶屋のなか。外光をせおった源十郎は、前からはただ黒い影としか見えない。

「何奴! 狂者か。白昼この狼藉――うらみをうける覚えはないぞッ! 引けッ」

上眼づかいに栄三郎が叱する。源十郎は笑った。

「できる。が、呼吸がととのわん。道場の剣法、人を斬ったことはあるまいな」

「エイッ! なに奴かッ! 名を名乗れ、名を」

「丹下左膳……といえば聞いたことがあろう」

「なな何ッ? た、丹下、あの丹下左膳――?」

栄三郎が思わず体を崩してすかして見たとき、スウッとしずかに源十郎の刀が鞘へすべりこんで、

「まず――まず、人きり庖丁をしまわれて、おかけなされ。話がある」

とあっけにとられている栄三郎へは眼もくれず、源十郎は、この真昼間なんのしらせもなしに降ってわいた斬り合いに胆をつぶして、怖いもの見たさにもう店の前に輪を書いていた隣の設楽の客や通行人のむれに、いきなりかみなりのような怒声を浴びせかけた。

「馬鹿ッ! こいつらア! 何を見とる? 見世物じゃないッ! いけッ!」

「はなしは早いがいい。女と刀の取っかえっこだ。どうだな?」

源十郎は藪から棒に、突き刺すように言って顎をしゃくった。