Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よしだしょういん

吉田松陰

徳富 蘇峰

Lisez 吉田松陰 (よしだしょういん) de 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 135 622 caractères · 269 écrans

Aozora Bunko

第十八 家庭における松陰

然りといえども東洋孤島の裡に在り、三十歳の生涯にして、彼が如き業を成し、彼が如き痕跡を留め、彼が如き感化を及ぼしたる者、豈に復た多からずと為んや。

第十八 家庭における松陰

彼が家庭の児たるを知るものは、また如何に彼が家庭における生活を知らん。彼が世界における生活は、猛風悪浪の生活なりき、彼が家庭における生活は、春風百花を扇ぐの生活なりき。

彼が短命なる生活の三分の一は、成童以後生活の過半は、旅行と囚獄とにおいて経過したり。然れども日葵が恒に太陽に向う如く、磁針が恒に北を指す如く、川流の恒に海に入る如く、彼の心は恒に家庭に向って奔れり。

家庭における彼を見れば、あたかも天人を見るが如きの想いあり。彼はその全心を捧げて父母を愛せり、兄妹を愛せり、叔姪を愛せり。彼は思い切りて藩籍を脱せり、然れどもその亡邸の初夜において、彼の夢に入りしは、彼の父母兄妹なり。彼は万里踏海の策を企てたり、然れども彼はこの際において、兄に面別するに忍びず、兄が寓する長州邸の門前を徘徊して涙を揮い、空しく去れり。彼は「磧裡の征人三十万、一時首を回らして月中に看る」の詩を罵りて曰く、「これ豈に丈夫の本色ならんや」