Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Lisez 吸血鬼 (きゅうけつき) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 554 caractères · 381 écrans
三谷がふと気づいて囁いた。
「茂? 畑柳夫人の子供ですね。そうだ。ここが果して犯人の住家だとすれば、その子供も、畑柳夫人も、この家のどこかにとじこめられている筈だ。……踏ん込んで見ましょう」
恒川警部は臨機の所置をとる決心をした。
「君は門の外へ出て、逃げ出す奴があったら、引捕えてくれ給え」
彼は傍らの巡査に命じて置いて、三谷と共に、玄関の式台を上った。
真暗な部屋部屋を、手探りで探し廻ったが、人の気配もせぬ。
二人は思い切って、手分けをして、一部屋一部屋、電燈をつけて廻ることにした。
恒川警部は、最後に、最も奥まった座敷へ踏み込んだが、どの部屋も、どの部屋も、空っぽなので、ここもどうせ空部屋であろうと、高を括って、何気なくスイッチをひねると!
アッと思う間に、黒い風の様なものが、部屋を横切って、一方の廊下へ飛び出した。
「ヤ、曲者!」
警部の声に、怪しい男は、敷居をまたぎながら、ひょいと振返った。その顔! 畑柳家の塀の上で笑っていた、あの骸骨みたいな奴だ。唇のない男だ。
「三谷君、あいつだ。あいつがそちらへ逃げた。ひっとらえてくれ」
警部はわめきながら、廊下へ飛出して怪物を追駈けた。