Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

「暫くわし一人で検べて見たいから、君は先に下へ降りてくれ給え」

一体この老人は、こんな所に一人残って、何をしようというのだろう。品子さんはとっくに誘拐されてしまったのだ。そして、もう一時間余りもすれば、どこかで惨殺されようとしているのだ。それを、今頃になって、こんな所をウロウロ検べて見て、何になるのだろう。全く無意味ではないか。三笠老人、頭がどうかしているのではあるまいか。

だが、守はさい前から、洋間の会議が、どの様に進行しているかと、そればかり気がかりになっていた際なので、老探偵の奇妙な申出をこれ幸と、云われるままに、元の会議室へと取って返した。

会議は別段の進捗を示さず、これという名案も浮ばぬ様子であった。人々は段々口数が少くなっていた。三時には余す所一時間少しだ。誰も彼も不安と焦慮に青ざめて、目ばかりギラギラ光らせていた。

蓑浦捜査係長の姿が消えていた。訊ねて見ると、賊の予告状を掴んで、慌しく警視庁へ引返して行ったとのことであった。

こうしている内に、時は刻々経過して行く。やがて間もなく殺人が行われようとしているのだ。しかも、その殺人者も、被害者も、人々から全く手の届かない、どこかの隅に姿をくらましたまま、全市の警察力を以てしても、遂に探し出すことが出来ないのだ。