Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans
地獄の底から今這い出して来た妖婆の形相である。
「品子さんは危いから、早く下へお降りなさい。それから、桜井さん、一つ警察へ電話をかけて下さらんか。赤蠍を捕えたからと云ってね」
探偵の指図に従って、桜井氏は品子をいたわりながら、階下へと降りて行った。
「殿村、往生際の悪いやつだな。もう観念したらどうじゃ。品子さんをどうする事も出来はしないのだ。いや、それどころか、お前自身がこうして捕えられているのじゃないか。逃げようと云っても、もう逃げられるものではない。観念しなさい」
妖魔も今は凡てを諦める外はなかった。彼女はグッタリとそこに坐って、縋り寄る一寸法師をもう振り離そうとしなかった。
犯人が逃げる様子もないので、人々は二人を遠まきにして、警官来着を待つ間の放心状態にあった。ここは、裁判所ではないのだから訊問する事もない。仮令訊ねて見ても、この昂奮状態では満足な返事を得られ相にはない。イヤ、態々聞かなくても、大方の事情は想像がついている。ただ、二人を逃がさぬ様にさえ気をつけていればよいのだ。
殿村夫人は娘を抱きしめる様にして、激情の余り泣き出す力さえなく、空ろな目で空間を見つめたまま、長い長い間身動きもしなかったが、やがて、彼女の右手が、内ぶところの中でモゾモゾやっていたかと思うと、何かしら小さな丸薬の様なものを