Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

「お嬢さん、どうですい。面白かったでしょう。この野郎があんな無駄口を叩いて種明しをしなけりゃ、もっともっと面白かったでしょうがね。まことに気の利かねえ奴で、申訳がありませんよ。ところで、とうとう目当ての場所へ来ましたぜ。ねえお嬢さん、お前さんの最期の場所へ来たんですぜ。しっかり目をあいてごらんなさい。アレだ。アレがつまりお前さんの運命なんだ」

悪魔の指す所、おぼろに霞む竹藪の中に、ニョッキリ聳えた、異様な人影があった。又してもお化人形かと見れば、そうではなくて、殆ど全裸体の若い娘が、頑丈な十字架に、手を拡げ、股を拡げて括りつけられ、両の乳房のあたりに、二つの黒い穴があいて、そこから流れ落ちた血潮が、下半身をあけに染め、苦悶の形相物凄く、歯を喰いしばって息絶えている。磔刑人形なのだ。

「分ったかね。やがて二三十分もすれば、お前さんが、この人形とそっくりの、むごたらしい有様になるんだぜ。ハハハ……、怖いかね」

アア、何という悪魔。これが彼奴等の本音であったのだ。長い道中を、散々怖がらせ、いじめ抜いて置いて、最後には、今の世に聞いたこともない磔刑の目論見とは。