Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

Lisez 山彦乙女 (やまびこおとめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 360 caractères · 251 écrans

Aozora Bunko

――自分はこういう処で、こんなふうに食事をするのが、ひじょうに好きである、こんどまた来てもいいだろうか。

――どうぞいつでも。

――では来るときには、こういう合図をするから。

と云って、彼女は「ほっほう」という呼び声をやってみせた。それから、これは小鳥を集める声で、この山にいる小鳥どもは、ぜんぶ自分の家来である。この次はつれて来てみせる、などと自慢をして、いさましく帰っていった。

叔父の手記によれば、みどう家は、巨摩郡ぜんたいの土着民から、(ひそかに)領主のような、尊敬を受けているそうである。そのために、甲府城代は、しばしば探査を試みた、現に遠藤兵庫も、同じ目的で山入りをした。叔父は、売薬の行商人に身をやつして来たのだが、みどう家を探査するという、目的を感づかれて、土地の者からひどい扱いをされた。

半之助は、そのみどう家の娘と、知りあったのである、――しかも求めずして。

これは僥倖というべきである。決して事をいそいではいけない、花世がみどう家の娘である以上、彼女と親しくなれば、やがて住民たちとも、敵意のないつきあいが、できるようになるかもしれない。