Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やまびこおとめ
山彦乙女
山本 周五郎
Lisez 山彦乙女 (やまびこおとめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 360 caractères · 251 écrans
「ただ奥津城(墓)があるからだというのでしょう、恵林寺さまの、まことの御遺骸をおさめた奥津城が……そのために、ところの者が命を賭けて守るのだと」
「どうしてお笑いなさる」
「この家をごらん」
手でぐるっとさし示しながら、登世はさも興ありげに微笑した。
「江戸へ来てから三年、登世が巨額な金品を浪費した、とお云いだった、お父さまや権之丞には巨額かもしれないけれど、あのくらいの金では、この家を建てるのがせいぜいでしょう、じっさいには、その十倍も遣っているし、これからも遣うつもりです」
「――比女さま」
「どこからその金が出るか、想像がつきますか、権之丞」
権之丞は眼をみはった。
「夢物語ではありません、伏岩はあるのです、伏岩が、夢物語でないことを、証明して呉れたのです、だから登世は江戸へ出て来たんです」
「では比女さまは、あれだけ厳しく禁じられている伏岩を、ごらんになったのですか」
「登世が初めてではありません、お祖母さまもおあけになっています」
「――よもや」
「慶安の騒動(由井正雪の事件)には、お祖母さまのお手から、軍資が出ていたんです、伏岩の中に、その事実が、お祖母さまのお手で書いて、残っているのです」