Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 186 659 caractères · 372 écrans

Aozora Bunko

そもそもの自分にたいする家中の誤解は、自分と秀吉との接近に始まっている。

去年、秀吉の柳ヶ瀬戦捷のとき、家康から秀吉への賀の使者として、初花の茶入れをたずさえ、石川数正がえらばれて大坂へ行った。

そのとき秀吉のよろこびかたは一通りでなかった。初花の茶入れを披露すべく、まだ工事中の大坂新城の一茶室に、諸侯を招いて、茶会をひらき、徳川どのから祝いに贈ってくれた物と、その自慢もたいへんなものだった。使者の数正も、気に入られ、もう一日おれ、もう一日と、予定の滞在もつい延び延びになり、帰路には、おびただしい土産物を、主家へも、数正個人へも、荷駄が列になるほど、持たせて帰した。

その後も。

何か、徳川家との交渉があると、かならず秀吉は数正の消息をたずね、また、徳川家と親交のある諸侯へも、よく数正のうわさをした。

(伯耆守は、いたく羽柴どのの、お気に入りらしい)

いつか、こういう先入観が、三河武将のあたまに深く根ざしていた。

小牧対陣中、また丹羽長秀の調停運動の前後など、何が起っても、すぐ味方の衆目が、味方の数正のうごきを嗅ぎ探った。――武人の剛毅とよくいうが、武人の猜疑と小心もまたうるさいものだ。